将棋の『名誉名人』とは?
将棋と囲碁が大好き
将棋における『名誉名人』の意味について教えてください。
将棋と囲碁が大好き
それは、世襲制名人時代に実力者に与えられた称号ですよ。
将棋と囲碁が大好き
世襲制名人時代とは、名人が世襲制だったということですか?
将棋と囲碁が大好き
そうです。その制度上、名人になれるのは一人だけでした。そのため、名人格の実力者に『名誉名人』の称号を与えていたのです。
名誉名人とは。
名人位が世襲制だった時代には、制度上ただ1人の「名人」がいたため、名人並の実力を持つ棋士には「名誉名人」の称号が贈られていました。
名誉名人の称号が与えられる条件
将棋の「名誉名人」は、永世称号であり、特定の条件を満たした者に与えられる栄誉ある称号です。この称号を得るには、まず、将棋の最高峰のタイトルである「名人」を5期以上獲得することが必要です。さらに、そのうち3期以上が「名人戦七番勝負」でストレート勝ち(4連勝)であったり、名人戦での連続防衛が3期以上であったりすることが条件となります。これらの条件を満たすと、「名誉名人」の称号が贈られ、永続的に保持することができます。
名誉名人の役割と特典
名誉名人の役割と特典
名誉名人は、現役を引退した最高タイトル保持歴が7期以上の棋士に贈られる称号です。名誉名人は、棋戦の解説や後進の育成など、将棋界の発展に貢献することが期待されています。また、棋戦の特別参加枠など、現役時代と同様に指導対局や特別対局への出場権が与えられます。さらに、賞金や賞状などの特典も受け取ることができ、引退後の生活を支える役割も果たしています。
現在の名誉名人
現在の名誉名人は、有資格者のうち最も通算獲得タイトル数が多い棋士に与えられます。有資格者は、名誉称号を持つ棋士(終身名誉棋聖、終身名誉名人、永世○○など)、過去に名人位を5期以上獲得した棋士、および名人位を2期獲得し、通算獲得タイトル数が80タイトル以上の棋士です。
2023年現在、羽生善治九段が第14代名誉名人を務めています。羽生九段は10個のタイトルを99回獲得しており、そのうち名人位を7回獲得しています。名誉名人の資格を得た棋士のうち、最も若い年齢でこの称号を獲得した棋士です。