将棋の「カウンター」戦法：基礎から応用まで

将棋の「カウンター」戦法：基礎から応用まで

カウンター戦法のメリットとデメリット

将棋において、「カウンター」戦法とは、相手の攻めに対抗しつつ、隙を突いて自陣を強化する戦法のことです。そのメリットとして、相手の攻撃をいなすことができるため、堅実な将棋が展開できる点が挙げられます。また、消耗戦に持ち込みやすいため、持久力勝負に持ち込むことが可能です。一方、デメリットとしては、自分から積極的に仕掛けられないため、終盤の詰め切りに苦労する場合があります。また、相手の攻めが激しい場合は対応が難しいため、受け身になりすぎてしまう可能性があります。

カウンター戦法の実戦例

-カウンター戦法の実戦例-

カウンター戦法の実戦例として有名なのは、2019年に藤井聡太七段が当時名人だった佐藤天彦九段相手に繰り出した一手だ。藤井七段は、相手が「角換わり」と呼ばれる戦法を採用したのに対し、珍しい仕掛けである「三間飛車」で対応。相手の出方を伺いながら、堅固な陣形を築いた。

その後、佐藤九段が飛車を動いた隙に、藤井七段はカウンターの一手「角打ち」を放った。この角打ちにより、佐藤九段の飛車と桂馬が取り込まれ、形勢が一気に藤井七段有利となった。最終的に藤井七段が勝利を収めたこの対局は、カウンター戦法の醍醐味を象徴している。

カウンター戦法に対する対策

カウンター戦法に対する対策

カウンター戦法を封じるには、以下のような対策が考えられます。

* -序盤から駒組みを固める-飛角銀桂を早めに展開し、相手の仕掛けに備えて陣形を整備します。
* -急戦を仕掛けない-相手がカウンターを狙っている場合は、無理に攻めず、まずは様子見に徹します。
* -自陣に隙を作らない-歩切れや駒落ちを作らないことで、相手の仕掛けの足掛かりを与えません。
* -受けに徹する-相手の仕掛けに対しては、無理に反撃せず、受けに徹して相手の出方を見極めます。
* -相手の陣形を崩す-相手の駒組みのバランスを崩したり、盤面を広く使ったりすることで、カウンターを狙いにくくします。

カウンター戦法をマスターするコツ

カウンター戦法をマスターするコツ

カウンター戦法を習得するには、いくつかの重要なヒントがあります。まず、相手との駒の交換を恐れないことです。駒交換は、お互いの戦力を均衡させる機会となります。次に、自陣への打撃を受け入れつつ、相手の弱点を探ることです。焦らず、相手の動きに対応して適切な反撃を仕掛けることが重要です。また、駒の連携を活用することも欠かせません。連携することで、駒の力を最大限に発揮できます。さらに、局面に応じて適切に戦型を変える柔軟性も必要です。カウンター戦法は、相手との駆け引きの連続であるため、状況に応じた対応力が求められます。