将棋用語『幸便』とは?その意味と実例を解説

将棋用語『幸便』とは?その意味と実例を解説

将棋と囲碁が大好き

先生、『広い』という言葉、将棋ではどういう意味ですか?

将棋と囲碁が大好き

『広い』というのはね、王手や駒取りに遭っても逃げやすい状態のことを言うんだよ。反対語は『狭い』だね。

将棋と囲碁が大好き

逃げやすい状態、つまり安全ってことですね。

将棋と囲碁が大好き

そう。ただ、安全かどうかは相手との比較で決まるから、一概には言えないんだ。

広いとは。

「将棋で『広い』とは、主に玉、飛(竜)、角(馬)が、相手から攻められても逃げやすい状態のこと。反対に『狭い』は逃げにくい状態。特に玉の状態を表す際によく用いられ、一般的に『広い』ほうが安全。ただし、広い/狭いという判断は比較の問題で、明確な基準はない。例えば、盤面上で自分の玉が相手の玉と比べて『広い』としても、別の展開になると今度は『広くない(狭い)』と判断されることもある。」

幸便が生じる条件

幸便が生じる条件

幸便が生じる条件とは、以下の2つがあります。

1. -王が駒に囲まれない-
幸便には、相手の駒が自分(囲い側)の王に近づくことができないことが必要です。そうでなければ、幸便している駒がその駒に取られてしまいます。

2. -相手が打ち歩詰めにならない-
幸便している駒を相手に取らせる場合、相手が打ち歩詰めにならないようにする必要があります。相手が打ち歩詰めになると、相手は投了せざるを得ず、幸便の意味がなくなってしまいます。

幸便の例

幸便の例

-幸便の例-

幸便とは、一般的に、相手の駒を利くか、あるいは相手の駒に駒を利かせるなど、間接的な保護や支援を提供する動きのことを指します。この動きは、まさに相手の駒を「幸わせる」効果をもたらします。

例えば、駒が敵の駒に襲われていますが、味方の駒が間接的に守る位置に移動したとき、それは幸便に当たります。この動きによって、敵の駒は味方の駒に利いており、味方の駒が動かされると、敵の駒も動く必要があります。その結果、敵の駒は当初の攻撃対象を放さざるを得なくなり、結果として味方の駒が защищается.

また、幸便は攻撃にも利用できます。例えば、2つの相手の駒が近くにいるとき、味方の駒が間接的に相手の駒を利かせる位置に移動すると、相手の駒の動きを制限することができます。この動きによって、相手の駒は味方の駒に利いており、味方の駒が動かされると、相手の駒も動く必要があります。その結果、相手の駒は希望する動きをすることができず、攻撃がさらに有利になります。

幸便を利用した名局

幸便を利用した名局

幸便を利用した名局

将棋史には、幸便を巧みに利用して勝利を収めた名局が数多く残されています。その代表例の一つに、1983年の第25回名人戦七番勝負の第4局があります。挑戦者だった谷川浩司が先手で、中原誠名人(当時)と対戦しました。

この局面で、谷川は後手の飛車角を誘い出すために、桂馬を一手前のマスに打ちました。中原は谷川が攻めを仕掛けると予想し、飛車を自陣に引き寄せたのです。しかし、これは谷川が意図していた通りで、谷川はすかさず幸便を活用して、後手の飛車を capturarしました。この一手が勝負を決定づける勝利につながり、谷川は名人位を獲得したのです。

幸便を意識した棋譜検討

幸便を意識した棋譜検討

-幸便を意識した棋譜検討-

棋譜検討において、幸便を意識することは非常に重要です。幸便とは、相手が指した結果、自分が有利になるような一手のことです。棋士は、常に幸便を探し、相手が指した後の自分の候補手を検討します。

幸便に対する理解を深めることで、より正確な棋譜検討が可能になります。例えば、相手が駒を動かした後に、その駒が取られてしまうような可能性があるかどうかを常に考慮する必要があります。また、相手の駒を取り、同時に自陣の駒を強化できる幸便も探す必要があります。

幸便を意識することで、より良い手を発見し、ゲームを有利に進めることができます。経験を積めば、幸便を瞬時に判断できるようになり、より質の高い棋譜検討が可能になります。

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