将棋用語『打ち歩詰め回避』とは?
将棋と囲碁が大好き
将棋ではなぜ「打つ」と「指す」の言葉があるんですか?
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将棋の手の表現では、すべての動作を「指す」と表現します。対して「打つ」は持ち駒を使うときに限定して用いますが、これも「指す」の一部です。
将棋と囲碁が大好き
囲碁の「打つ」との違いが知りたいです。
将棋と囲碁が大好き
囲碁では盤外から碁石を持ってくるため、「打つ」という言葉が用いられます。将棋は持ち駒を使うときに限定して「打つ」と表現します。
打つとは。
「将棋では、駒を盤に置くことを「指す」と言います。例として、「5五に金を指す」と言うと、持ち駒の金を盤上の5五のマスに置くことを意味します。将棋においては「指す」と「打つ」の使い分けが曖昧な場合が多いですが、厳密にはすべての将棋の動作は「指す」です。駒を先へ「指」し示すイメージで動かすからです。
ただし、「打つ」という言葉が将棋で使われる場合、「持ち駒から駒を置く」ことを限定しています。正確に表現すると、「5五に金を打つ、という手を指す」ということになります。つまり、「打つ」は「指す」の一部に含まれます。
囲碁でも「打つ」という言葉が使われますが、これは常に盤の外から碁石を持ってくるため、「盤外から」という共通点を意識すると覚えやすいかもしれません。
ちなみに、他のゲームの手の表現としては、オセロ(リバーシ)では「置く・打つ」、チェスでは「移動する・動かす・指す・打つ」などがあり、頻度の違いはあるものの、どれも使用されています。
もちろん、「将棋を打つ」と言っても意味は通じ、大きな問題はありません。あまり厳密に指摘するようなことでもありません。」
『打ち歩詰め回避』とは?
『打ち歩詰め回避』とは?将棋では、駒の動きに一定のルールがあり、歩を前に進めることが基本です。しかし、特定の状況では、「打ち歩詰め」という詰み方が発生する可能性があります。これは、歩を前方に移動させ、それが相手の駒によって取られると、王手となり、王が詰んでしまう状況です。
『打ち歩詰め回避』とは、このような詰みを避けるために、歩を特定の位置に移動させる戦法のことです。具体的には、手前の駒を先に進めたり、歩を斜めに移動させたりなど、歩が前に進むと取られる可能性が低い位置に配置します。この戦法により、打ち歩詰めを防ぎ、安全に駒を進めることができます。
『打ち歩詰め回避』の有名例
将棋における『打ち歩詰め回避』の有名例として、1973年の第52期名人戦第3局が挙げられます。中原誠名人が加藤一二三九段(当時)に挑んだこの一局で、加藤が自陣に飛車を打ち込み、中原を打ち歩詰めにしようとした場面がありました。
しかし、中原はこの局面で歩を捨てて飛車を逃がし、打ち歩詰めを回避しました。この一手で名人戦の行方が大きく変わり、中原が勝利を収めました。この名局は、『打ち歩詰め回避』の重要性を示す代表的な例として、将棋史に刻まれています。
コンピュータソフトの苦手とする『打ち歩詰め回避』
コンピュータソフトの苦手とする「打ち歩詰め回避」将棋のコンピュータソフトは、正確なポジションの評価と絶妙な着手の選択により、人間のプロ棋士を凌駕する強さを誇ります。しかし、打ち歩詰め回避と呼ばれる特定の局面において、ソフトは人間ほど対応が得意ではありません。
打ち歩詰め回避とは、歩を前方に2マス進めて詰ませる戦術です。ソフトは詰み回避のアルゴリズムを備えているとはいえ、歩の移動によって生じる複雑な局面判断や、微妙な先読みが求められます。そのため、人間のように直感的な判断を下すことが難しく、ときには打ち歩詰めを逃してしまう場合があります。
実戦での『打ち歩詰め回避』
-実戦での「打ち歩詰め回避」-
実戦では、「打ち歩詰め回避」はさまざまな局面で活用されます。最も典型的なのは、自陣に敵の駒が侵入してきた場合です。このとき、打ち歩詰め回避を適用することで、敵の駒を自陣から追い出すことができます。また、敵が歩切れで攻めてきた場合にも、打ち歩詰め回避を活用して敵の攻めをしのぐことができます。
さらに、打ち歩詰め回避は飛車や角などの駒を逃がす手段としても使用できます。敵が詰めろをかけたとき、打ち歩詰め回避によって詰みを回避できる場合があります。また、自陣の駒を安全に動かすためにも打ち歩詰め回避を活用できます。敵が自陣の駒を狙ってきたとき、打ち歩詰め回避によって駒を安全な位置に動かすことができます。