袖飛車とは?居飛車の変化球
将棋と囲碁が大好き
『袖飛車』について教えてください。
将棋と囲碁が大好き
『袖飛車』は、飛車を左横に1筋だけ移動して指す将棋で、『居飛車』に分類されます。
将棋と囲碁が大好き
『居飛車』に分類されるんですか?
将棋と囲碁が大好き
はい、飛車が自陣の3段目に位置する戦法を『居飛車』と呼びます。『袖飛車』はその中の1つです。
袖飛車とは。
「袖飛車」とは、将棋で飛車を左隣の筋に1つだけ動かして戦う戦法です。居飛車と呼ばれる種類の戦法に分類されます。
袖飛車の定義
袖飛車とは、居飛車戦における戦法の一つです。居飛車では通常、飛車を7筋に振って構えますが、袖飛車は飛車を8筋に振って構えるのが特徴です。主に角換わりや矢倉などの局面で採用され、8筋の歩を積極的に突いて相手の飛車先を狙うのが基本的な狙いです。
居飛車の戦法の中では変化球の位置づけで、相手を驚かせたり、ペースを崩したりすることを目的として採用されます。しかし、飛車を8筋に振ることで飛車先が狙われやすくなるため、リスクも伴います。そのため、袖飛車は読みの深い棋士によって指されることが多く、単なる居飛車の奇襲戦法というよりは、相手との駆け引きや心理戦も重要な戦法と言えます。
袖飛車のメリット
袖飛車のメリットは、他の居飛車の戦法に比べていくつかあります。まず、相手の玉を囲うのが容易であることが挙げられます。袖飛車は飛車を斜めに配置するため、相手の玉に近づくことができ、囲いが比較的組みやすくなります。次に、相手の飛車と角に圧力をかけられるという点もメリットです。袖飛車は飛車を斜めに配置することで、相手の飛車と角の利きを遮断でき、不利な戦いを強いられます。さらに、振り飛車に対応しやすいというメリットもあります。振り飛車は居飛車の急戦策に対抗するために用いられる戦法ですが、袖飛車は相手の振り飛車の駒を攻めやすいため、対応が比較的容易になります。
袖飛車のデメリット
-袖飛車のデメリット-
袖飛車は居飛車の変化球として知られていますが、いくつかのデメリットもあります。最大の欠点は、駒が固く、攻めにくいことです。袖飛車では飛車が7八の位置に配置されており、駒の自由度が制限されます。そのため、相手玉を攻めたり、囲いを崩したりすることが難しくなります。
また、袖飛車は対角線の効きが弱いという弱点があります。飛車が7八にあるため、同じ列や斜め線の駒を直接攻撃することができません。さらに、袖飛車の形は崩れやすく、急戦には向いていません。相手から急襲を受けると、対応が遅れて敗局につながる可能性があります。
袖飛車向きの局面
-袖飛車向きの局面-
袖飛車は、居飛車が後手番で振り飛車に対して用いる変化球です。向いている局面は主に以下のようなケースになります。
* 相手が急戦振り飛車で、矢倉や角換わりなど居飛車の得意な陣型を避けようとしている場合。
* 相手の駒組みが固く、居飛車穴熊や美濃囲いなどの堅陣を築いている場合。
* 中飛車や向かい飛車など、居飛車が不利な振り飛車戦型に対して。
袖飛車は、相手の急戦や堅陣を回避し、居飛車の得意な陣形を組むことで優位性を築きます。特に、相手が急戦を仕掛けてきた場合は、袖飛車を活用することで先手をとって対抗できます。また、相手の駒組みが固い場合は、袖飛車によって駒の展開力を高め、攻め筋を確保できます。
袖飛車からの主な戦法
袖飛車からの主な戦法は、振り飛車から居飛車に転換する独特の変化球です。居飛車に対抗する戦略として考案されましたが、その後、振り飛車に対する攻撃的な戦法としても発展しました。
最も一般的な戦法は、「ひねり飛車」です。これは、袖飛車から銀を中央に繰り出して、相手の駒を牽制しながら、玉を囲う構えを取る戦法です。攻守のバランスが良く、初心者でも比較的扱いやすい戦法です。
もう一つの戦法は、「加藤流袖飛車」です。これは、袖飛車を一段目に上げて、歩を中央に突き出す攻撃的な戦法です。急戦で相手を圧倒する力がありますが、玉の安全性が気になる戦法でもあります。
また、「大住流袖飛車」という戦法もあり、こちらは袖飛車を二段目に上げて、飛車を斜めに活用する戦法です。積極的な飛車さばきが特徴で、相手の攻撃をかわしながら、自陣の厚みを作る戦い方ができます。