将棋の投げ場とは?タイミングの見極め方
将棋と囲碁が大好き
先生、『投げ場』ってどういう意味ですか?
将棋と囲碁が大好き
『投げ場』とは、将棋で投了するタイミングのことだよ。自分にとって負けが確定的な時に、潔く負けることを意味するんだ。
将棋と囲碁が大好き
「負けが確定的な時」ってどういう状態ですか?
将棋と囲碁が大好き
例えば、盤上に駒がほとんど残っていなかったり、王様が簡単に取られてしまったり、詰みが見えている状態だね。
投げ場とは。
将棋では、投了のタイミングを「投げ場」といいます。
「投げ場を見極める」のように使われます。
投げ場の意味と由来
投げ場とは、将棋において、駒を盤外に捨てることによって、自分の駒を救済する手段です。駒が敵の駒に取られそうになったときに、投げ場を使用することで駒を失うのを防ぐことができます。この手法は、室町時代に考案され、主に駒を失わないための戦術として用いられてきました。
その後、投げ場は将棋の戦略において重要な役割を果たし始めました。投げられる駒の種類やタイミングによって、盤面の状況を変化させ、敵の攻撃をかわしたり、自陣の駒を強化したりすることができます。
投げ場の判断基準
投げ場の判断基準については、以下の要素を考慮する必要があります。
-戦局の状況-相手より大幅に不利な場合や、勝利が絶望的となったときに投げ場が検討されます。とくに、駒損や時間切れが迫っている状況が考慮されます。
-駒の配置-自分の駒が守りにくい位置にあり、相手から集中攻撃を受ける可能性が高い場合は投げ場となります。また、駒が詰み状態に陥った場合や、詰みが避けられない局面でも投げ場となります。
-相手の駒の動き-相手が先手を取っている場合や、攻撃的な駒の動きが見られる場合は投げ場の可能性が高まります。特に、自分の王が脅かされている場合や、相手が詰みの一手を探している場合は注意が必要です。
-時間の問題-時間切れが迫っている場合や、相手の時間の方が余裕がある場合は投げ場が検討されます。自分の時間を有効に活用し、相手への時間を奪うためにも、適切なタイミングでの投げ場が重要です。
名局に残る有名な投げ場
将棋の歴史には、勝敗を分けた名局と呼ばれる対局が数多く残されています。これらの名局では、勝負師たちが相手の攻めに対して見事な対応を見せ、それを投げ場と呼びました。投げ場は、危機一髪の緊迫した場面で、敗色が濃厚とみられる場合に、あえて負けを認めることを意味します。
名局に残る有名な投げ場の例の一つが、昭和の名棋士である升田幸三の対局です。升田は、終盤の不利な局面に立たされた際、相手が巧妙な攻めを仕掛けようとしていることを察知。その攻めをかわすことが困難と判断し、投了を宣言しました。この絶妙な投げ場は、将棋界に「升田投了」として語り継がれています。
投げ場を避けるための戦略
投げ場を避けるための戦略として、以下のような対策が挙げられます。
* 形勢の良いうちに攻勢に出る劣勢になると投げ場の可能性が高まるため、積極的な攻めを仕掛けることで先手を保ちましょう。
* 相手の駒の動きを制限する相手の駒が自由自在に動けないように手を封じておくと、投げ場の好機を減らすことができます。
* 盤面中央への駒の配置盤面中央に駒を置くことで、相手の回り込むスペースを奪い、投げ場を形成させにくくできます。
* 相手の駒の突破を阻止する相手の駒が自陣に侵入しようとした際には、それを阻止するために積極的に駒を動かしましょう。そうすることで、相手の投げ場形成を防ぐことができます。
棋士から学ぶ投げ場の心得
棋士から学ぶ投げ場の心得
経験豊富な棋士は、将棋を投げるタイミングを熟知しています。彼らは次の状況を考慮しています。
* -玉が詰んでいるか詰みそうな状況- 玉が詰んでいて、もはや勝利の見込みがない場合、投了する必要があります。
* -駒損が大きく、挽回不能な状況- 駒を失いすぎていて、挽回する見込みがない場合も、投了を検討すべきです。
* -時間切れによる敗色が濃厚な状況- 時間切れが迫り、勝利の見込みが薄い場合は、投了することで貴重な時間を節約できます。
棋士はまた、投了する前に次の点を考慮します。
* -相手の心理- 相手が油断していないか、投了を受け入れない可能性があるかどうかを確認します。
* -自分のプライド- 投了は悔しいものですが、より良い結果を得るために必要な場合があります。
* -相手の持ち時間- 相手が時間切れに迫っている場合は、投了によって勝ちを確実にすることができます。