将棋の基礎知識「入玉」を徹底解説
将棋と囲碁が大好き
『入玉』ってどういう意味ですか?
将棋と囲碁が大好き
相手陣内の三段目以内に自分の玉が入っている状態のことだよ。特に四段目から三段目に移動することを『入玉する』って言うんだ。
将棋と囲碁が大好き
入玉するとどんなことが起こるんですか?
将棋と囲碁が大好き
手数が長くなるし、相手を詰ませにくくなるんだ。だから引き分けにするための『持将棋』や、詰み以外の方法で勝負を決める『入玉宣言法』というルールが適用されるんだよ。
入玉とは。
将棋で、入玉とは、自分の玉が相手の陣地に深く入った状態(相手から見て3段目以内)のことをいいます。特に、4段目から3段目に玉を移動することを「入玉する」と表現し、3段目以内に玉がある状態を「入玉している」と呼びます。
入玉すると、手数が長くなりやすく、詰めることが難しくなるため、「持将棋」(引き分け)を決定するための特別なルールが適用されます。「入玉宣言法」というルールでは、詰み以外で勝負の決着を図ることができます。
地方独自のルールとして、「相手の玉の初期位置に自分の玉を移動し、王手がかからなければ勝ち」という「トライルール」が適用される場合もあります。
入玉の定義と特徴
入玉とは、将棋において王将あるいは玉将(以下、玉と総称)が敵陣に入り込む行為です。入玉には、玉の安全を確保する「守りの入玉」と、敵陣への攻撃を目的とした「攻めの入玉」の2種類があります。
守りの入玉は、自陣が敵の攻撃にさらされている場合に行われます。玉を敵陣深くまで入れ込み、敵の駒の攻撃範囲から外すことで、自玉の安全を確保します。攻めの入玉は、自陣が優勢な場合に行われます。玉を敵陣に侵入させることで、敵の駒を牽制したり、敵陣の駒を奪ったりして、攻撃を仕掛けます。
入玉による影響と戦略
「入玉」による影響と戦略
入玉は、相手の攻撃から王を守る上で非常に重要な手段です。玉が敵陣深く入れば、敵の攻撃範囲から外れ、守備が固くなります。また、入玉によって敵の駒を限定的にし、相手を有利に誘導することもできます。
さらに、入玉は攻め方の選択肢も広げます。玉を安全な場所に避難させることで、桂馬や飛車といった攻撃的な駒を前線に押し出しやすくなります。また、入玉した玉を囮にして、相手の駒を誘き出し、攻略することも可能です。
ただし、入玉にはリスクも伴います。玉は敵陣深くに入るため、相手の攻撃にさらされやすくなります。また、入玉を行うと、玉の活動範囲が制限され、他の駒との連携が難しくなる場合もあります。したがって、入玉は状況に応じて適切なタイミングで行うことが重要です。
持将棋・入玉宣言法
-持将棋・入玉宣言法-
持将棋とは、将棋の対局中にどちらも王手になり、かつ反撃もできず、膠着状態に陥った場合のことをいいます。この場合、両方の駒が詰んでいる状態であるため、引き分けとなります。
持将棋の際には、入玉宣言を行います。入玉宣言とは、自分が詰んでいる状態であることを相手に宣言することで、引き分けを成立させる方法です。
入玉宣言を行うためには、まず盤上のどこにでも自分の王を動かし、次に「入玉」と宣言します。この宣言を受けた側は、駒を動かさずに「入玉」と応じる必要があります。双方が入玉宣言を行うと、持将棋が成立し、対局は引き分けとなります。
ローカルルールにおけるトライルール
ローカルルールにおけるトライルール
ローカルルールとは、特定の地域や団体で独自のルールを適用することであり、将棋にもこうしたルールが存在します。その1つが「トライルール」です。これは、相手玉が詰みに接近し、王手を受ける手数が3手以内になった場合に適用されるルールです。
トライルールでは、3手以内に詰める一手を指すことを「トライ」と呼びます。トライを行うと、通常とは異なる手順で指し進めることができ、相手玉の詰みを回避することができます。具体的には、通常の指し手とは異なり、王手以外の駒を指しても、相手の玉を取ることはできません。
ただし、トライルールにはいくつかの例外があります。例えば、駒の取り損じや駒取り、詰み以外の局面で王手が連続した場合などは、トライは適用されません。また、トライルールは一部の公式戦では採用されていないため、注意が必要です。
入玉を活用した戦術と応用
入玉を活用した戦術と応用
入玉は単に王の安全を守る手段ではありません。攻めにも利用できる強力な技です。例えば、「王手で王手返し」という戦術があります。これは、入玉した王で相手の王に王手をかけて、相手の入玉を強制し、その入玉を崩すことで勝利を目指すものです。
また、入玉を利用して陣形を組むこともあります。入玉した王を駒の後ろに隠すことで、相手の駒の働きを制限し、自陣を強化できます。これを「美濃囲い」や「矢倉」といった囲い陣と呼びます。これらの囲い陣は、盤下部に堅固な陣形を築き、相手の攻めを寄せ付けません。