将棋用語『香車』の由来と使い方
将棋と囲碁が大好き
香落ちってなんですか?
将棋と囲碁が大好き
将棋の駒落ち戦の一種で、上手側が香車を一枚落として戦う形式のことです。
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香車は「槍」とも呼ばれていますよね?
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はい、香車は真っすぐの利き筋を持つので、槍のように敵陣に突撃していくことからそのように呼ばれています。
香車とは。
将棋の「香車」とは、「装飾された車」という意味を持ち、真っ直ぐに効く特徴から「槍」とも呼ばれています。
優れた方が、香車を1枚落として戦う対局を「香落ち戦」といいます。昔はタイトル戦でも香落ちの形で行われることがありましたが、今は主に奨励会などのアマチュア大会で行われています。現在では、先手から見て左側の香車1枚を落とすのが一般的です。
『香車』の意味
将棋の『香車』はその名の通り、香りを移す道具、香炉を模したものと言われています。香車は平安時代に将棋の駒として取り入れられ、当初は「香」(こう)と呼ばれていました。この「香」は、香炉から立ち上る香気を表し、持ち駒から一気に敵陣に攻め込む香車の働きをイメージしたものと考えられています。
将棋の駒にはそれぞれ固有の動きがあり、香車は前方にしか進めない特徴があります。しかし、その前進力は大きく、一度動き始めると敵陣深くまで迫ることができます。そのため、攻撃や牽制に用いられ、序盤から終盤まで幅広く活用されます。この直線的で力強い動きもまた、香炉から香りがまっすぐに立ち上る様子を彷彿とさせます。
『香車』の駒の性能
「『香車』の駒の性能」
香車は、将棋の駒の中で最も行動範囲の広い駒です。 縦方向にのみ動き、前方に何度でも進むことができます。そのため、相手の陣地に素早く侵入し、敵駒を攻撃したり、味方の駒を支援したりすることができます。しかし、香車は射程に敵駒があるとそれ以上進めず、駒を取ったり、飛び越えたりすることはできません。この制限により、他の駒と連携して突破口を開くか、敵駒を牽制することが重要となります。
『香落ち』とは
『香落ち』とは、将棋のハンデキャップの一種で、後手の駒を香車1枚分弱くして対戦することです。香車の動きは前方に1マスのみで、戦力が低い駒のため、その駒を最初から取らせることで先手が有利になります。
『香落ち』は、初心者と経験者の対戦や、実力差のある対局で用いられます。先手は香車1枚分の手得があるものの、後手も工夫次第で十分に対抗することができます。相手の駒取りや攻撃の防御に徹し、徐々に駒の差を埋めていく戦略が有効です。
香落ちの指し込み制
「香落ちの指し込み制」とは、対局において先に動かす側の棋士が香車1枚を落として(つまり、盤上の香車を1枚取り除いて)から指し始めるというルールです。このルールは、先手が有利であるとされる将棋において、後手のハンディキャップを軽減するために導入されました。
香落ちの指し込み制は、江戸時代後期に考案されたとされています。それまでは、先手は香車1枚を駒として使用できたため、先手の有利性がさらに大きくなっていました。香落ちのルールを導入することで、将棋の公平性が向上し、よりスリリングな対局が楽しめるようになりました。
現在では、香落ちの指し込み制はアマチュア棋戦を中心に採用されています。プロ棋戦では、先手が香車1枚を落としてから指し始める「歩落ち」のルールが一般的です。しかし、アマチュア棋士の間では香落ちが好まれ、多くの棋戦で採用されています。