囲碁の「長生」 – 無勝負となる同形反覆
将棋と囲碁が大好き
先生、囲碁の「長生」っていう用語について教えてください。
将棋と囲碁が大好き
はい。「長生」とは、相手から眼を取りに行かれても、同形反覆を繰り返すことで無勝負になる形のことです。
将棋と囲碁が大好き
同形反覆ってどういうことですか?
将棋と囲碁が大好き
同じ形の局面が繰り返されることで、どちらのプレイヤーも手を打つことができない状態のことです。
長生とは。
「囲碁における長生とは、相手から囲まれそうになっても、同じ形を繰り返し作ることで勝負が付かない状態になることです。」
長生の仕組み
囲碁における「長生」とは、同じ配置が何度も繰り返され、勝敗がつかなない状態のことを指します。これは、石が奪い取られずに、お互いが交互に同じ手を繰り返すことで生じます。
このような状態が発生すると、両プレイヤーが相手の石を奪うことが不可能となり、結果として無勝負でゲームが中断します。長生は、均衡した詰将棋の局面、あるいは繰り返し石を取るような複雑な戦術戦において頻繁に現れ、勝敗がつかなかったままでゲームが膠着状態に陥ります。
長生の回避方法
囲碁における「長生」とは、両者が同じ局面を繰り返し、どちらが勝つか決まらない状態を指します。この長生を回避する方法がいくつかあります。
まず、禁じ手と呼ばれる、特定の局面を繰り返す行為を禁止するルールがあります。これにより、長生になる可能性のある局面が発生するのを防ぎます。
次に、コウと呼ばれる特殊な局面を利用する手法があります。コウとは、どちらの石も同時に取ることができない状況で、交互に相手をコウに追い込むことで、無限の反復を防ぎます。
さらに、永劫という概念があります。これは、どちらのプレイヤーも有効な手を打つことができない状態です。この場合、長生を回避するために、両者とも互いに譲り合って引き分けとし、勝負がつかないままとします。
長生が用いられる局面
「長生」が用いられる局面
囲碁で「長生」が発生する状況は、主に以下の2つの場合です。
1. -局面が膠着状態-両者の石が拮抗しており、どちらか一方に有利な手が残っていないとき。この場合、どちらかが長生をすることで、現状を維持し、無勝負に持ち込むことができます。
2. -着手損-どちらかが着手すると、相手がより有利になる場合。このような状況では、着手損を避けるために長生をして、相手の出方を見極めることができます。
長生の歴史と逸話
囲碁では、「長生」と呼ばれる独特のルールがあり、形が同じ状態が繰り返された場合に同形反覆となり、勝負がつかなくなります。この「長生」は、囲碁の歴史において古くから存在しており、数々の逸話が残されています。
例えば、19世紀末、日本棋院の創設者である本因坊秀策と、当時最強棋士の一人だった大谷喜多郎の間で、有名な「長生局」が行われました。この対局では、両者が交互に「長生」を宣言し、数十回もの同形反覆が発生しました。最終的に対局は決着がつかず、引き分けとなりました。
また、江戸時代の囲碁棋士、安井仙角も「長生」の妙手で知られていました。彼はある対局で、相手の石をすべて取り、勝利目前という状況で、あえて「長生」を宣言しました。これにより、相手はすべての石を失ったものの、「長生」ルールにより、勝負は引き分けとなりました。
こうした「長生」をめぐる逸話は、囲碁の奥深さと、戦術的な駆け引きの面白さを示しています。また、「長生」のルールは、勝負の行方が盤上の形だけで決まらないことを表し、囲碁に多様性と深みを与えています。